ベトナム旅行記2-ベンゲー号のディナーで格安豪華体験。ベトナムで出会った板倉に癒される-
数年前、ベトナムに行った時に書き溜めしていた日記をそのまま掲載します。本を読むような気分で読んでいただけたら幸いです。
ベトナム・ホーチミン旅行記2
私たちはホテルに荷物を置いたその足でさっそく、サイゴン河のディナークルーズに向かった。
ライトアップされた大きい船が何艘も夜の河に浮かび、川沿い全体がキラキラしている。
これが旅の始まりと思うと気分が高まる。

しかし、ここもまたチケットも何もなしで入るフリースタイル。この国に到着してまだ二時間程度だが、交通ルールを筆頭にアバウトすぎて仕組みが分からない。つくづく日本はきちんとした国だと思う。これが日本なら、チケットを事前に予約販売し、乗船・出航時間等細かい明記をし、定員数をカチカチで数えるくらいは最低限するだろう。そういうところが日本は面倒でもあり、安心でもあり……。
うろたえる父娘をベトナム人の若いウェイターが案内してくれた。彼はその後も料理を運んだり下げたり何度か私たちのテーブルに現れた。ウエイターもお客もわらわらいるのだが、その中で彼を見つけるとなぜか私たちは安心感を覚えた。日本語も英語も通じないし、レストラン内でもどうやら新人らしいのだが、この安心感はどうしてだろう。
「あの人誰かに似てない?」と父に訊かれ、即刻答えが出た。
「板倉だ!」
そう、お笑いコンビ、インパルスの板倉さんに似ている。お笑い好きの我が家ならそれだけで安心するというものだ。ベトナムの“板倉クン”のおかげで私たちは安心してディナークルーズを楽しんだ。おいしい食事と生演奏、ファイヤーダンスまであり、ホーチミンの夜景まで望めて大満足だ。

さて、気になるお値段は、
「二人で四万ドン」
四万!? 一瞬呼吸が止まったが、日本円に直せばなんと240円程度。お酒と料理とクルーズ乗船すべてを合わせても一人1500円に満たなかった。いや、もしかしたら二人でか?記憶が定かではないが、とにかく安かった。
これもすべて板倉クンのおかげだ。というわけでもないが、おかげで心から楽しめた。ありがとう、板倉クン。これが、ベトナム人との最初の出会いであった。
余談だけど、「ドン」という通貨単位はやめてほしい。しかもほとんどのものが万単位。
2万ドーン!
5万ドーン!
13万ドーン!!
ドーンて(笑) 言葉に迫力があるというかなんかすごいお金を請求されている気がして毎回こわい(笑)