ベトナム旅行記3-ベトナムでふらりマッサージ体験とココナッツおやじ-

数年前、ベトナムに行った時に書き溜めしていた日記をそのまま掲載します。本を読むような気分で読んでいただけたら幸いです。

ちゃんたま当時22歳。ベトナムへは父娘旅行でした。今ではTOEICギリギリ800点を誇る私も、当時は英語力ゼロ(大学現役間もないはずなのに)。コミュニケーション手段ゼロでどう旅行したのか?恐怖ですが、日記を読むと、ベトナムでは人に恵まれ様々な出会いがあったようです。

ベトナム・ホーチミン旅行記3

次の出会いは意外にもすぐ、そして、旅全体を通しても思い出深い出会いとなった。エステティシャンの女性との出会いだ。
ディナークルーズの帰り道、路上の呼び込みに誘われるがまま一軒のスパに入った。本当は下調べして行く予定だったが、想像以上に楽しかったベンゲー船クルーズでテンションがあがっていたのだろう。前回:ベトナム旅行記2-ベンゲー号のディナーで格安豪華体験。ベトナムで出会った板倉に癒される-
私は全身アロママッサージを、父はフット&ヘッドマッサージを選んだ。荷物をロッカーに預け、それぞれ部屋に案内され、私は服を脱いだ。
普段デザインの仕事で肩が凝っている私には念願のマッサージだった。
しかし、気持ちいいマッサージをされている間、実は私はずっと財布が気になっていた。「マッサージで無防備になった隙に貴重品がとられる」という日本人の口コミをネットで見てしまったからだ。
目が合うと「キモチイイ?」と笑顔で聞いてくれる目の前の彼女がそんなことをするようにはとても見えない。笑顔で『キモチイイです』と答えながら、私は葛藤した。

マッサージは無事終了した。私は始終半信半疑だったのに、彼女は、私に好感を持ってくれたようだった。 終わった後、また「キモチヨカッタデスカ?」と尋ね、彼女は裏にせかせかと何か取りに行った。私の足の甲に赤い点があるのを見て、わざわざ薬を持って来て塗ってくれたのだった。かなり前からある靴擦れの痕で何でもないのに……。片言同士のコミュニケーションだったが本当に心配してくれているのが、言葉でなく動作で分かった。気持ちが嬉しかった。先ほどマッサージ終了後に貴重品を確認してしまった自分を、仕方ないとは言え、申し訳なく思った。
私はありがとうと言って、マッサージが気持ちよかった事、日本でパソコンの仕事をしていて死ぬほど肩が凝っていた事を下手な英語で伝えた。 伝わったか分からないが、彼女はパッと笑顔になり、私の肩を揉みながらぴょんぴょん弾んで受付まで連れていってくれた。なんかかわいい。私はすっかり彼女を好きになっていた。
ベトナム人は日本人と似てシャイだと聞くが、話すと優しい。働き始める年齢は日本よりずっと早く、実年齢を聞くと大抵外見より若い。このエステティシャンの女性も同い年くらいかもしれない。歳が近いせいもあり、ベトナムと少し近付けた気がした。

もちろん、こんなハートウォーミングストーリーばかりではない。スパではベトナムへの信頼を新たにしたが、多少は逆のこと(口コミ通りのこと)もある。
翌日にはココナッツ売りのおじさんに水を120円で売られた。水120円ならまあ妥当だね、とパパと話して買ったが、ベトナムで水の相場は30円くらいらしい。驚きの四倍価格。まだ金銭感覚に慣れていない市内観光一日目の最初の出来事だ。あとで相場を知り、それから水を購入する度に「あのココナッツおやじ!」と怒りと笑いを噛みしめた。こういうのは思い出話として家族間で何年も語り継がれる。笑って許すべし。

ココナッツオヤジがあらわれた!(ドラクエ風) ©️たまランド

2020年4月21日旅行記

Posted by ちゃんたま