東京ディズニーリゾートは長年にわたり多くの人々に愛されてきましたが、最近は「昔はよかった」と感じるファンも増えてきました。
うちの両親もそうだったらしく、先日ファンタジースプリングスのニュースを見ていた時に「40年前のディズニーランドとはまるで違う世界。もう行けないかも」と嘆いていました。
30〜40年前のディズニーは家族の思い出
幼少期、両親はよく東京ディズニーランドに連れて行ってくれました。
今でも最新のディズニー映画を欠かさず見ているし、ディズニーランドの思い出話もよくします。今も変わらず、うちの両親はディズニーが好きなんだと思います。お出かけや旅行も好きな方です。なのに、どういうわけかディズニーリゾートには行かなくなってしまったのです。
なぜ、両親はディズニーリゾート離れをしてしまったのでしょうか?
それには明らかな理由がありました。
思い出と現実:なぜディズニーファンは「昔」をなつかしむのか
ディズニーは常に進化を続ける魔法の王国ですが、なぜ多くのファンは『昔はよかった』と感じるのでしょうか?子供時代の思い出と、現実の変化とのギャップについて考えてみましょう。
私の両親がディズニーリゾート離れした理由は3つ。①ショー、②アトラクション、③値段が原因でした。
ショーの昔と今:ショーが消えた。数少ないショーは抽選か課金に…。
東京ディズニーランドのショーは、昔こんなにありました。記憶にあるものだけでも7種類!
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- シンデレラ城前☞悲しいことに、今の城前はインスタ自撮りスポットと化しています。
- イッツ・ア・スモールワールド前☞スモールワールドステージは、1996年に撤去。
- トゥモローランドテラス・ステージ☞2000年以降ショーは行われていません。
- ラッキーナゲットステージ☞2001年以降ショーは行われていません。
- プラザパビリオン前☞2018年以降ショーは行われていません。
- シアターオーリンズ☞2018年以降ショーは行われていません。
- ショーベース:こちらは唯一、今も「クラブマウスビート」を上演しているトゥモローランドの大きなステージです。
こんなにあったんです。
抽選はなく、行けば見られました。
7つもあったステージのうち、今もショーをやっているのは たったの1ステージという現実…。
シンデレラ城前とスモールワールド前は特に豪華で、キャラクターが惜しみなく出てきました。ただのグリーティングショーではなく、面白いストーリーがあり、舞台セットももちろんありました。ショーの内容も季節イベントや映画公開記念などでこまめに変わりました。「それを見るために、年に4回ディズニーランドに行っていたようなもの」とウチの両親は語ります。もちろん、周年イベントになれば、より大規模なショーが用意されました。
昔のディズニーランドには「どこかに行けば何かのショーが常にやっている♪」という楽しさや期待がありました。2000年以降〜くらいのゲストが見たら、その数の多さやセットの豪華さに驚くと思います。
そのうち抽選システムが導入され、さらにその後、経費削減なのかショー自体がどんどん消えていきました。
今、ディズニーランドのショーは、新しくできたファンタジーランド・フォレストシアターを追加しても2ステージです。しかも、抽選や有料席があり、誰もが見られるわけではないのです。
母親を誘ってもショーを見せてあげられない可能性の方が高いので、がっかりするでしょう。
キャッスルショーがなくなった理由を考えてみた記事↓
ディズニーランドのシンデレラ城前ショーがなくなってしまったのはなぜ?5つの理由を考察
アトラクションの昔と今:古き良き思い出のアトラクションがどんどんなくなる。
新しいアトラクションができるのはうれしいことで、アトラクションも時代に合わせて変化していくのは仕方のないことです。でも「家族の思い出のアトラクションがほとんどなくなった」となると…。
ゲストは最新アトラクションを楽しむだけでなく、ノスタルジーを楽しみに来ているのもあります。
「ディズニーランドに来たらいつもこれに乗る」というのがみんなにもありますよね?
定番のアトラクションに乗ると、家族や友達との思い出がよみがえり、またディズニーに来た!と実感できるんですよね。
昔からあるアトラクション一覧:うちの家族の思い出のアトラクションはこれでした
- ミートザワールド(閉鎖。今はモンスターズインク)
- ビジョナリアム(閉鎖。今はバズライトイヤー)
- ミッキーマウスレビュー(閉鎖。今はフィルハーマジック)
- スカイウェイ(撤去)
- トゥモローランドゴーカート(撤去)
- チキルーム(まだあるけど大きく改変し別物)
- 今もある&残してほしい古き良きアトラクション
- スターツアーズ
- カリブの海賊
- ホーンテッドマンション
- カントリーベア
- ジャングルクルーズ
- ウェスタンリバー鉄道
思い出のアトラクションのうち、およそ半分がなくなってしまいました。
仕方のないものもありますが、特に惜しまれたのは、ミートザワールドとミッキーマウスレビューです。どちらも開園当時にアメリカ本国から贈与されたと言われるアトラクションです。
日本の歴史を伝えたり、東京ディズニーランドの歴史を伝えるアトラクションでした。
確かに古かったですが、存在意義のあるアトラクションだったのです。なくさずに改変でもよかったのでは?と思ってしまいます。
今年、フロリダに行ったとき、アメリカの大統領を紹介する古くからのアトラクションがあり、とても感動しました。アメリカはこういうものをちゃんと残してるんですよね。
パスポート料金の昔と今:昔は1日1万円で家族が楽しめた。
どんどん上がるパスポート料金と課金システム。特にここ数年は度重なる値上げに悲鳴が上がっていますね。
物価も40年前と今では違うのは分かっていますが、40年前を知る両親の話を聞くと「昔はよかった」と言いたくなるほどの違いがありました。
昔と今:ディズニーランドのパスポートと駐車場料金
- 昔のパスポート料金:大人3900〜4200円 オープン当初の1983年〜1988年までの5年間の価格です。
- 昔の駐車場料金:700〜1500円
- 今のパスポート料金:大人7500〜10900円 近年2019年〜2024年までの5年間の価格です。
- 今の駐車場料金:
平日2500円・土日祝日3000円→(更新)先日行ったら平日3000円になってました。知らなかった…
個人的には、2016年以降、7000円台を超えてからいっきに高くなったと感じましたね。
うちの両親が記憶しているのは、記憶なのでアバウトなのですが、
子供は4歳まで無料だったので「1万円あればあとは食事代くらいで家族が丸1日楽しめる」という感覚だったそうです。
一方、最近ディズニーランドに子連れで行った夫婦に聞いたら「一泊二日、ホテル代とチケット代とファンタジースプリングス確約付きのバケーションパッケージで25万だった」と言っていました。
ホテル代と2日めのチケット代を引いて考えても・・・桁が違う。
そもそもバケーションパッケージでないとアトラクションやショーが見られるか分からないので、都心住みの人でも泊まり前提で計画してるのでしょうね。
また、課金システムも複雑化してきていて、10年以上のブランクがある年寄りに理解できるものではありません(私ももうギブ…)。スマホで色々やらなくてはいけないという点も両親がパークから遠ざかってしまった大きな理由の1つです。
夢より心配事が勝ってしまっているんですね。
ディズニーの魔法はどこへ? 親世代が語る昔の魅力となつかしむ理由
ディズニーリゾートは開園して以来、多くの人々に夢と魔法を届けてきました。しかし、親世代のファンは『昔のディズニーランドには特別な魅力があった』と語ります。
ディズニーパークは常に進化し続けていますが、その変化に戸惑いを感じるファンも少なくありません。
もちろん変化も必要なのは誰もが分かっています。
でも、昔はスマホとにらめっこせずに、予約や抽選の心配事をしなくても、家族でのんびり楽しめる場所だったのです。
パンフレットを見て、その場所に行けば、豪華なショーが毎日行われている。家族みんなの思い出のアトラクションが待っている。
昔だって東京ディズニーランドが他の遊園地に比べて安かったわけではありません。ディズニーは昔も今も特別な場所です。
でも、親世代のディズニーランドは、チケット料金さえ払えば、丸1日楽しい体験が待っているのが保証されていました。だから、うちの親も「少し高いけど他のところよりディズニーが一番」と、スペシャルな1日を用意してくれていたのです。
今、逆に親孝行をする年齢になりました。でもチケット料金を払っても、年を取った親がショーやアトラクションを楽しめるか? 混雑しすぎていて、よっぽど課金したり長蛇の列に並ばないと見られる保証もないと思うと、私はなかなか親を説得できません。
親の様子↓
15年前で時が止まったパパ
アトラクションも子供向けのキャラクターものばっかになったって? 歴史や景色を楽しめるようなアトラクションはないのか。
どうせワンマンズドリームも抽選でしょう? しかもスマホなんて…充電切れたらどうしたらいいの?
ママ、ワンマンズ・ドリームはもう終わったのよ…。笑
東京ディズニーランドには、まだカントリーベアやカリブの海賊など思い出の古き良きアトラクションもちゃんとあります。ショーはかなり減ったものの「ミッキーのマジカルミュージックワールド」や「ビックバンドビート」は名作でしょう。新しいアトラクションでもソアリンのように大人が楽しめるアトラクションもあります。
あるにはあるのですが、うちの親はディズニーリゾートに対して、もう完全にスネてしまっているのです。泣