主人公が敵にかけた「情け」がもたらした結果とは?
今回の考察は、ロードオブザリングVSハリポタ比較の中でもハイライト級!特にこれから紹介するハリポタのエピソードは私のお気に入りです。
【ハリポタ】ハリーは裏切り者ピーター・ペティグリューに情けをかけた
第三作目『アズカバンの囚人』:
両親を裏切ったのが父親の親友の一人でもあったピーター・ペティグリュー(ワームテール)だったと知ったハリー。正体を表したピーターをシリウスとルーピンは殺そうとするが、ハリーがそれを制す。ハリーは自分の両親を殺された当事者なのにである。
ここでトドメをさせー!と思った視聴者も多いのでは? (私は思った)
おさらい:ピーター・ペティグリューって誰だっけ?
ピーター・ペティグリューは、ハリー・ポッターの父ジェームズ・ポッターの友人である。
ホグワーツ時代、ジェームズ・ポッター(ブロングス)/リーマス・ルーピン(ムーニー)/シリウス・ブラック(パッドフット)/ピーター・ペティグリュー(ワームテール)で親友4人組だった。
カリスマ性があり、魔法力にも長けていた他3人に比べ、ペティグリューは小者のスネ夫体質。
ペティグリューが仲間だったのを先生方ですら不思議に思っていた。※ルーピンが優しかったから入れてあげたのだろうと言われている。
第一次魔法戦争時代、ペティグリューだけが裏切り、ヴォルデモート側について居場所をバラしたため、ハリーの両親は殺された。いわば戦犯である。
ペティグリューを逃した代償は?
話を「情け」に戻そう。
ハリーはペティグリューを殺すのではなく、吸魂鬼ディメンターに引き渡すことを提案した。(私たちマグル社会で言うなら、警察に引き渡すってこと)
しかし、ペティグリューはネズミの姿に化けて、まんまと手を逃れた。
その結果は?
ヴォルデモートの復活である。
肉体を失っていたヴォルデモートはペティグリューの助力で肉体復活の儀式を行い、完全復活した。
まんまと逃げおおせたペティグリューは、闇の帝王の右腕となってしまった。シリウスやルーピンに捕まれば次は確実に殺されるし、ヴォルデモートを復活させて、地位を得る方が安全だからである。
ペティグリューが協力しなければヴォルデモートは肉体を取り戻せず、闇の帝王の復活はありえなかったかもしれない。
そう考えると、ハリーがかけた情けの代償はあまりに大きかった。
なぜハリーはペティグリューを見逃したのか?
ハリーがペティグリューを助けた理由は「父さんならそうすると思った」から。
「おまえのために止めたんじゃない 。僕の父さんは 、親友が ― ―おまえみたいなもののために ― ―殺人者になるのを望まないと思っただけだ 」byハリー
ハリーは、お父さんの親友であるシリウスとルーピンが殺人者になるのを止めたのです。
ペティグリューの命乞いにシリウスはブチギレ
シリウスとルーピンに追い詰められた時、裏切り者ペティグリューはあろうことかハリーに命乞いをする。「ハリー、君はお父さんの生き写しだ」と話しかけ「ジェームスならわたしに情けをかけてくれただろう」と。
これにはシリウス、ブチギレ。
「ハリーに話しかけるなんてどういう神経だ!?」と。そりゃそうだ。
ハリーはペディグリーを逃したことを後悔した?
答えはイエス。ペティグリューがまんまと逃げた時点で、ハリーはペティグリューに情けをかけたことを後悔した。「ヴォルデモートが戻ってくるとしたら僕の責任だ」とダンブルドアに話した。
次ページで「情けに関するダンブルドアの名言」や起こりえた可能性を見ていこう。