ミート・ザ・ワールドの英語歌詞に込められた想いとは?
今回は、東京ディズニーリゾートのなつかしい旧アトラクション「ミート・ザ・ワールド」の英語歌詞を考察してみます。
「ミート・ザ・ワールド」には日本語吹き替えバージョンの曲がありますが、今回はあえて英語歌詞を見ながら、本来の意味を見てみましょう。
歌詞に込められた想いを考えると、日本の当時の姿が、それまでの歴史が、見えてきます。
「ミート・ザ・ワールド」は確かに古いアトラクションでしたが、日本のために作られた唯一の大切なアトラクションでもあったと思うのです。
東京ディズニーランドの旧アトラクション「ミート・ザ・ワールド」とは
ミート・ザ・ワールドは1983年から2002年まで運営されていた東京ディズニーランドのトゥモローランドのアトラクション。
日本の歴史をめぐる劇場型のアトラクションで、観客は席に座ったまま異なる4つの劇場を体感できました。劇場ごと移動する装置も印象的でした。
跡地は、現在「モンスターズインク”ライド&ゴーシーク!”」になっています。
名曲「ミート・ザ・ワールド」の歌詞
Meet the World (ミート・ザ・ワールド)
Born from the Great Mother Sea,
The outside world was a dark mystery.
We lived on our islands alone,
‘Til our first brave sailors explored the unknown.
母なる海から生まれ、
外の世界は暗い謎に包まれていた。
私たちはただ孤独な島に住んでいた、
勇気ある冒険家が未知の航海に繰り出すまでは。
Reaching out, friendly hands, to meet the world around us.
Friendly people of Japan, to meet the world with love.
We meet the world with love! We meet the world with love!
Reaching out, friendly hands, we meet the world with love!
たどり着いた時、手と手を取り合って、世界と出会ったんだ。
日本の友好的な人々は、愛を持って世界と出会った。
私たちは世界と出会った!愛を持って!
手と手重ね、出会うのさ、世界の人々と。愛を胸に。(*1)
Japan turned away from the west,
Our ancient readers decreeded so fast.
And so from within us we prove,
Of philosophy, culture, and art that was new.
Samurai, haikus, and kapunio(*3), and sumo.
Philosophy, and art, our theatre plays it part.For three centuries, our culture came to bloom.
Time and the tides open doors.
日本は西洋から背を向けていたけれど、(*2)
当時のリーダーたちは英断した。
そして、互いの中から新しい哲学、文化、そして芸術が生まれた。
侍、俳句、相撲……
桜のように、私たちの文化は華開いた。
私たちの舞台芸術にも哲学と芸術は生かされている。
3世紀の時を経て、私たちの文化は花開いた。
時間が閉ざされた扉を開く。
Once more, we welcome the West to our shores.
We shared, and we learned, and we grew.
Our recognized, modernized world had come true.
Japan of today leads the way,
Dynamic dreams and great hopes on display.
And each year, our efforts increase.
For we know the world over with friendship and peace.
もう一度、私たちは世界を歓迎する。
私たちは共有し、学び合い、成長する。
私たちの気づきが世界の近代化を実現した。
今日の日本は壮大な夢と希望を世界に示している。
そして、私たちはさらに努力し続ける。
私たちは世界が友好と平和に包まれていることを知っているから。
Reaching out, friendly hands, to meet the world around us.
Friendly people of Japan, to meet the world with love.
We meet the world with love! We meet the world with love!
Reaching out, friendly hands, we meet the world with love!
共に手と手を取り合って、世界と出会った。
日本の友好的な人々は、愛を持って世界と出会った。
私たちは愛ある世界と出会った!
手と手重ね、出会うのさ、世界の人々と。愛を胸に。
ディズニーソング英語解説
*1 日本語verの歌詞が素晴らしかったので、ここだけ記憶を頼りにアトラクションの歌詞を採用
*2 Japan turned away from the west
turn away = 背をむける アトラクションの内容から察するに、鎖国のこと。
*3 kapunio だけが未だにわかりません……。
ミート・ザ・ワールドの歌詞に込められた想い
「今日の日本は壮大な夢と希望を世界に示している。」
「そして、私たちはさらに努力し続ける。」
「私たちは世界が友好と平和に包まれていることを知っているから。」
ミート・ザ・ワールドが作られたのは、1983年。日本が明るい希望に満ちていた時、世界から期待されていた時代だったのを感じます。
でも、時代が変わっても、忘れてはいけない大切なメッセージが込められている気がしませんか?
今でもこの曲を聞くと、日本の未来が明るく希望に満ちたものに感じられます。
ミート・ザ・ワールドは東京ディズニーランドのために作られたアトラクション
アトラクションソングの歌詞からもわかる通り、ミート・ザ・ワールドはまさに、日本のためだけに作られたアトラクションでした。
確かに老朽化していて、出てくる現代の人々(オーディオアニマトロニクスや映像のキャラクター)も「昭和そのもの」でしたが、それでも残す価値があったと思っています。
熱くなってしまいそうなので、続きはまた次回
今回扱った曲、なつかしの「Meet the World」Sherman Brothers
記憶がよみがえって泣き崩れる人もいるのでは?(笑)
いつの時代に聞いても名曲です。しっとりしたイントロに癒されます
この他にもディズニーテーマパークのトリビアを書いているのでよかったらまた読んでね!