ネットで悪人呼ばわりされているダンブルドアの弁明考察!
ダンブルドアは最初からハリーポッターを犠牲にする気だった? 今回は、ネット上ではクズ、極悪、策略家と言われているダンブルドアの弁明をしてみせる!
ハリーポッターファンによる原作&映画徹底考察です。
ダンブルドアは善人でないのを自覚している
ダンブルドアとヴォルデモートは、お互いに似た目標を持った。凡人がみな同じような人生にたどり着くのと同じで、他より抜きん出た能力を持つ者たちが行き着くところも案外似ているのかもしれない。
しかし、ダンブルドアとヴォルデモートの大きな違いは、自分を自覚していたか否かである。
ヴォルデモートは一切自覚も反省もしておらず、最期まで「偉大な俺様」に酔いまくっていた(詳しくはヴォルデモート弱音吐きすぎ!w 闇の帝王の言い訳コレクション)。
ダンブルドアも賢いがゆえに、グリンデルバルドやヴォルデモートと同じ闇堕ちするところだった。
しかし、ダンブルドアが二人より優れていた点は「できるけどやらない」という選択をしたことだ。
ダンブルドアは人間らしい魔法使いである
ダンブルドアは完ぺきな善人ではない。それはダンブルドア本人が知っている。
いちばん大事なのは、ダンブルドアは自分の性格を「自覚している」という点だ。
“わしは並外れて賢い故に、誤りも大きくなってしまう” ― アルバス・ダンブルドア
過ちを犯して反省する…ダンブルドアは、神格化された魔法使いではなく、人間らしいのである。
ダンブルドアとヴォルデモートの違いは何?
『ハリーポッターと死の秘宝』の「ホグワーツの戦い」では、ヴォルデモートがハリーに勝ち誇る。自分は“ダンブルドアでさえ夢想だにしなかった魔法を行った”と。
しかし、ハリーは言い返す。“いいや、ダンブルドアは夢見た”、“しかし、ダンブルドアはお前より多くのことを知っていたから、お前のやったようなことはしなかった”と。
「お前がやったようなこと」とは、死の秘宝を集めて最強になり、世界を支配するという計画のこと。ダンブルドアにもかつて同じ夢見ていた時代があった。しかし、実行しなかった。
ハリーポッターのキーワードは「自由意志」
ハリーポッターシリーズでは「一貫して自由意志を尊重している」と作者のJKローリングが言っている。
「何を選択したか」が大事なのだと作品中でもたびたび語られる。
人が何を考えていたかよりも実際の行動を見るべきだ。
例えば、素敵な人がいて惹かれたけど結婚しているので思いとどまった or 不倫しちゃったけど悪気はない…これはどっちが悪いか。
(人によるかもしれないけど)前者は普通のことで、後者は裏切りである。
では、これはどっちが悪いか? 殴りたいくらい腹が立った or 何とも思ってないけど殴ってしまった。この例なら明らかに「実際に行動を起こした」後者が悪いと思えるのでは?
(例えは悪かったけど)魔が差す時は人間なら誰にでもあるけど、実行に移してはいけないのである。
そして、もう一つ、ダンブルドアとヴォルデモートの大きな違いが「愛」である。
ダンブルドアの唯一の過ちは「愛」だった
ダンブルドアが自分の誤りを認めているのは前述したとおりだ。では、ダンブルドアは何が自分の最大の誤りだと思っていたか?
それは、ハリーポッターを愛おしく思ってしまったこと。
ダンブルドアはヴォルデモートが唯一恐れる魔法使いとして、やつの計画を暴き、みんなを先導する役割があった。とりわけ、ダンブルドアが導かなくてはいけないのが、キーパーソンである「生き残った男の子」、ハリーポッターだった。
ダンブルドアの計画は途中まで順調だった
ダンブルドアは赤ちゃんのハリーを連れ出し、ハグリッドに保護させ、家族の護りを有効にするためにダーズリー家に預けた。
ダンブルドアの計画は順調だった。
あとはハリーを一人前の魔法使いにし、ヴォルデモートとハリーになされた予言について話し、ハリーをヴォルデモートと対決させる準備をするだけだった…。
ハリーへの愛で目が曇ってしまった
しかし、ダンブルドアは思ったよりも計画を進行するのが厳しいことに気付く。ダンブルドアはハリーに愛情を持ってしまった。
その結果、ハリーに残酷な運命を伝えるのが苦しくなってしまい、また「その他大勢よりもハリー自身を守りたい」という気持ちが出てきてしまった。
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映画ではこの点が分かりづらく、ダンブルドアはハリーを最初から駒として生かしてきたようにも見えるので、ぜひ読んで欲しい。
ダンブルドアは完璧ではないが人間らしく信頼できる
これまでの考察をまとめてみよう。
ダンブルドアは、掘れば掘るほど過去が出てきてしまいそうな人物である。人より抜きん出て賢く、先を推測して行動するため、彼の頭の中や腹の中を探るのは多くの人にとって困難だ。
マクゴナガル、ハリー、スネイプなど、ダンブルドアと親しい優秀な魔法使いたちだって、本当のダンブルドアを知る者はいないのだろう。
しかし、不死鳥の騎士団に属している優秀な魔法使いたちがダンブルドアに信頼を置いているのはなぜか?
それは魔法力ではなく、人間らしさ、ユーモアや愛情があるからである。
もし仮に、ダンブルドアのように賢い人物が、ミスしたこともなく完璧で、愛やユーモアがなかったら…これほど怖い人物はいないだろう。
それこそヴォルデモートやグリンデルバルドのようになってしまう。
優秀さを持った人には、同じ量もしくはそれ以上の「愛」が必要。ときには失敗も必要。ない場合は闇落ちする可能性が高いということなのだ。
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ファンタビの最新作は『ダンブルドアの秘密』
丸の内で開催中のハリポタ20周年のイベントにて、ファンタスティック・ビーストの最新作が『ダンブルドアの秘密(The Secrets of Dumbledore)』だと知りました。
謎が多きダンブルドアの過去…気になるね!
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