恩・貸し・情けに関するダンブルドアの名言

ワーナー・ブラザーズ公式サイトより
ダンブルドアはハリーの行動を“気高いことをした”と褒めた。ペティグリューの命を救ったのだから。
「ハリー、ワシを信じるがよい……いつか必ず、ペティグリューの命を助けて本当によかったと思う日が来るじゃろう」 by ダンブルドア
ペティグリューはハリーに「命を救われる」という大きな借りを作った。だからハリーは自分に借りがある者をヴォルデモートの下に送り込んだのだ、とダンブルドアは言った。
命を救うと魔法使いの間に絆が生まれる?
「魔法使いが魔法使いの命を救うとき、二人の間にある種の絆が生まれる……。」 by ダンブルドア
だから「いつか命を助けてよかったと思える日が必ず来る」と。このダンブルドアの格言は真実だった。(次で詳しく話します)
また、ダンブルドアはハリーが思ったように「君の父君もきっとペティグリューを助けたに違いない」と確信していた。
ペティグリューはハリーに借りを返したのか?
「借りを返した」が正しいかは微妙だが、結果的にハリーがかけた情けは返ってきた。
『ハリーポッター死の秘宝』ペティグリューの最期
第7作目『死の秘宝』:
ハリー・ロン・ハーマイオニーがマルフォイの館に捕まったとき、牢獄の門番をしていたのは、ピーター・ペティグリュー。取っ組み合いになった時、ハリーは息を詰まらせながら言った。
“僕はお前の命を救ったのに?ピーター・ペティグリュー、君は僕に借りがある!” by ハリー
ペティグリューはハリーの首を絞めていた手を一瞬緩めた。
その隙、ロンがペティグリューから杖を奪った。武装解除されたペティグリューの首を銀の義手(ヴォルデモートが与えた)が自ら絞めはじめ、彼は息絶えた。
ペティグリュー本人もハリーの言葉に動揺した自分に衝撃を受けたようだった、と描写されている。
もしハリーがペティグリューに情けをかけなければ?
それでもなお「ハリーがあんなやつ助けなければ」という声は消えない。では、もしハリーがペティグリューを助けなかったらどうなっていたか?もしもの未来を想像してみよう。
マルチバース1:ヴォルデモートは復活しなかった

ワーナー・ブラザーズ公式サイトより
可能性の一つとして、ペティグリューは『アズカバンの囚人』時点で殺され、ヴォルデモートは復活しなかったかもしれない。
これが一番いい世界線に違いないが、残念ながらこの可能性はかなり低いと思う。
なぜなら、ヴォルデモートには死喰い人デスイーターら手下がたくさんいる。ペティグリューじゃなくとも最悪のベラトリックスがいるし、ホグワーツにスパイを送り込むならマルフォイ父・ルシウスだっている。『賢者の石』のクィレルのように新しく闇に啓蒙する輩もいる。誰だって使って必ず復活したに違いない。

恐らくルシウスを脅して使っただろうと予想します。
マルチバース2:マルフォイの館でジ・エンド

ワーナー・ブラザーズ公式サイトより
もう一つの可能性としては、ハリーはベラトリックスに捕まり、ジ・エンド。
マルフォイの館でハリーたちが逃げおおせるチャンスはほとんど皆無だった。なにしろ相手がベラトリックス姉さんである……(怖すぎ)
逃げ出せた理由は時系列順に、①マルフォイがハリーの正体を明かすのを躊躇った ②ドビーが助けに来てくれた ③ピーター・ペティグリューがハリーを殺せなかった になるが、このどれが欠けても無理だっただろう。
ハリーが『アズカバンの囚人』時点でペティグリューを救わなければ、彼は既に殺されて『死の秘宝』時点では存在していない。
もし逃げられなかった場合、ベラトリックスはヴォルデモートを呼び、ハリーにトドメをさしたはずだ。
ホグワーツの最終決戦ではヴォルデモートはハリーに勝てなかったが、この時点でなら、ハリーを消せば、ヴォルデモートは助かった。(理由は分霊箱と杖)
ヴォルデモートだけが生き残るという最悪の世界線の出来上がりである。
【まとめ】生まれ持った優しさがハリー最大の武器
結果論にはなるが、ハリーがペティグリューに情けをかけ、命を救ったのは正しかったと言える。
ダンブルドアの言った通り「いつか必ず、ペティグリューの命を助けて本当によかったと思う日が来る」ことになった。
もちろんハリーは最初から計画してペティグリューを生かしたわけではない。ただの慈悲だった。でも、ドビーはもちろん、ペティグリューにしてもマルフォイにしても、ハリーに何かしらの恩や借りがあったから、ハリーを助けた(あるいは殺せなかった)のだ。
ハリーには生まれ持った正義感、優しさが備わっている。苦境があってもそれは最後まで変わらなかった。この性質をダンブルドアは何よりも愛おしいと思っていた。
(小ネタ)実はハリーはもう一度ペティグリューを助けようとしていた!

ワーナー・ブラザーズ公式サイトより
ハリーはペティグリューを助けたことを3巻で既に後悔していたが、実は7巻でも懲りずに助けようとしている(笑)
それは、『死の秘宝』でペティグリューが死ぬ直前だ。
ヴォルデモートはペティグリューをいずれ消す予定だった
ペティグリューの首をヴォルデモートにもらった銀の義手が締めはじめる。手下の臆病者で卑怯な性質を見抜いていたヴォルデモートは、武装解除されて役に立たなくなったら殺す仕掛けをあらかじめ仕込んでいたのだ。
この時、ハリーとロンは咄嗟に、銀の義手をほどこうとした。呪文も唱えた。
結局効果はなく、ペティグリューは亡くなったが、二人は必死で助けようとしていた。その直前に自分達を殺そうと襲いかかってきたそいつを、である。
ハリーだけでなく、ロンも同じように優しさや慈悲を持ち合わせているのである。
【こっちもぜひ読んで】「ロードオブザリング編」では、ダンブルドアと同じ意味の格言をガンダルフが残している。
J.K.ローリング/ 訳:松岡裕子